現在人気急上昇中の中高一貫校。本科コースと医進・サイエンスコースに分かれ、英語学習や中学・高校・大学が連携したキャリア教育に定評があります。
今回は、広尾学園中学校の校風、偏差レベル、入試情報、進学実績など詳しく解説していきます。
志望校選定の参考にしてみてください。
広尾学園中学校の特徴
名称 | 広尾学園中学校・高等学校 |
旧名称 | 順心女学校(平成19年(2007年)、共学化と新校舎建設を機会に改名。 |
所在地 | 東京都港区南麻布5丁目1番14号 |
最寄り駅 | 東京メトロ日比谷線 広尾駅下車4番出口すぐ |
設立 | 1918年 |
課程 | 全日制 |
プール設置 | 無し |
上履き | 不明 |
出身有名人 | 鈴木雅子(タレント)、古川奈穂(騎手) |
広尾学園は、高水準の授業を提供するために、全教師が定期的に授業や入試の研修を受けています。生徒の満足度を重視し、厳しい評価基準をクリアした教師のみが授業を担当します。また、帰国子女受け入れ校としての歴史があり、インターナショナルコースの設立により、国際的な英語環境がさらに強化されています。
教育理念「自律と共生」に基づき、部活動への参加が奨励され、多くの生徒が全国大会や世界大会で活躍しています。学校行事も盛んで、スポーツフェスティバルや文化祭など、生徒・保護者・教職員が一体となった感動体験を重視しています。
広尾学園中学校のコースの特徴について
医進・サイエンスコース:6年間で医系・理系大学への進学に必要な実力と、医師や研究者としてのマインドを育成します。授業、研究活動、中高大・産学連携を柱とし、英語教育やICT教育も積極的に活用しています。
本科コース:難関国公立や医学部を目指し、最速で学年内容を習得する先取り学習を行います。中学2年で主要科目を修了し、高校内容を3~5学年の早い段階で終えることを目標としているコースです。
インターナショナルコース:海外帰国子女受け入れ指定校として、またスーパー・イングリッシュ・ランゲージ・ハイスクール指定校として、国際化に対応した英語教育の実践と研究に取り組むコースです。
広尾学園中学校の偏差値レベル
広尾学園中学校の偏差値 | |
広尾学園中学校 | 70 |
偏差値が近い学校 | |
渋谷教育学園渋谷中学校 | 71 |
海城中学校 | 68 |
最も偏差値の高いコースでは慶応義塾の中等部にも引けをとらないレベル。東京都内でもトップ10の難易度を誇っており、非常に難易度の高い学校であるといえるでしょう。
広尾学園中学校の入試対策
試験は2月上旬に本科コースが3回、医進コースが1回行われ、各定員は35〜70名です。倍率は試験日やコースによって異なりますが、2023年度は3倍〜9.5倍の中にとどまっています。
【国語の傾向と対策】
国語試験は、本科コースと医進・サイエンスコースで構成や試験時間が異なります。本科コースは50分で100点満点、医進・サイエンスコースは30分で50点満点です。いずれも漢字、語句、物語文、説明文が出題され、物語文では登場人物の心情変化、説明文では内容把握が中心です。
記述問題への対策も重要で、登場人物の心情や文章の主題を正確に把握し、指定された文字数で説明する必要があります。また、漢字や慣用句の問題対策も必須です。
効果的な対策として、過去問演習で説明文の指示語や主題、物語文の場面転換や心情の変化を意識して取り組むことが推奨されています。記述問題は第三者による添削が効果的です。
【算数の傾向と対策】
算数試験は、本科コースと医進・サイエンスコース共に試験時間50分で100点満点です。出題は、計算問題、一行問題、応用問題で構成され、後半は思考力を要する問題が多い傾向があります。出題傾向は毎年変化し、図形や作図問題も出題されるため、幅広い対策が必要です。
本科コースは解答のみが問われるため、ケアレスミスが致命的です。一方、医進・サイエンスコースでは途中式も採点されるため、丁寧な解答が求められます。効果的な対策として、計算練習を重ねること、ケアレスミスを減らす工夫、途中式を書く習慣を身につけることが重要です。
【理科の傾向と対策】
理科試験は、本科コースが30分50点、医進・サイエンスコースが50分100点満点です。問題は選択肢や記述、作図が含まれ、大問4題が出題されます。頻出分野は「生物と環境」「物質とエネルギー」「地球と宇宙」で、生物の成長、力のつりあい、天体などが問われます。
効果的な対策としては、単なる暗記ではなく、現象の仕組みを理解し、計算問題では途中式や考え方を丁寧に記述する習慣をつけることが重要です。
【社会の傾向と対策】
社会試験は、試験時間30分で50点満点、毎年大問4題が出題され、地理・歴史・公民を総合的に扱う問題が特徴です。グラフの読み取り問題も頻出です。
効果的な対策としては、幅広い知識を定着させ、分野同士を関連付けて考えることが重要です。特に歴史の「外交」や地理の「貿易」など、世界との関わりを扱うテーマに重点を置いて学習する必要があります。
広尾学園中学校の入学後にかかる費用について
広尾学園中学校の初年度納入金合計は、入学手続時納入金、授業料、施設設備費、その他学則による納入金などから構成されており、参考値としては1,298,200円です。
コース別の料金について
月額の学費はコースによって異なり、下記の通りとなっています。
本科コース:49,350円
医進・サイエンスコース:61,350円
インターナショナルコース:71,350円
※正確な金額については、各学校へ直接ご確認ください。
広尾学園中学校の良い口コミと悪い口コミ
口コミスコアは高く、非常に人気の高い学校であるといえるでしょう。学習環境や指導方針に対して、高い評価の口コミが多く見られます。
良い口コミ
中学1年生からタブレットを活用し、自ら調べて資料を作成しプレゼンテーションを行う学習は、保護者にとって、大学受験だけでなく、社会で必要なスキルを早い段階で身につけられる点が大きな魅力です。詰め込み教育ではなく、キャリア教育を通じて将来の方向性を考える機会を提供し、子どもが自らの人生を切り開くためのヒントを与える取り組みとなっています。
帰国子女が多く、英語が得意な生徒に囲まれて、英語の学習環境としては非常に良い環境だと考えられます。また理系に関してはサイエンスラボ等も充実しています。
悪い口コミ
「勉強だけ」したい人には最適ではないでしょうか。中学生は文化祭の生徒の出し物もないです。本当に勉強だけの学校である。勉強に特化する反面そのほか学生生活に対して厳しい評価が寄せられていましたが、口コミはあくまで参考程度として、学校説明会などに参加し、ご自身で体感されることが非常に重要であると考えています。
これが今の所期待以下です。先生は帰るのが兎に角早く放課後に質問しようとしても居ません。夏休み、冬休み、春休みも講習担当の先生以外は生徒並みに休みを取れるようで仕事に来ていない先生が多いようです。長期休暇が長く学期内の授業を早期に終了しておきながら講習は有料というのが納得できないです。
口コミ引用:https://www.minkou.jp/junior/school/review/7497/
まとめ
様々なコースを持ち、インターナショナルコースにも力を入れる広尾学園中学校は、他校と比較しても非常に高い水準の学習環境を有しており、進学実績等にも反映されています。自身の学力や知的好奇心を向上させるにはピッタリの学校であるといえます。