推古元年に聖徳太子が設立した四天王寺敬田院をルーツとする大阪トップクラスの進学実績を誇る女子校です。
今回は、四天王寺中学校の校風、偏差レベル、入試情報、進学実績など詳しく解説していきます。
志望校選定の参考にしてみてください。
四天王寺中学校の特徴
名称 | 四天王寺中学校 |
旧名称 | 天王寺高等女学校 |
所在地 | 大阪府大阪市天王寺区四天王寺1丁目11番73号 |
最寄り駅 | JR天王寺駅から北へ徒歩10分地下鉄谷町線四天王寺前夕陽ヶ丘駅4番出口から南へ徒歩5分 |
設立 | 1922年高等学校設立 1947年中学校設立 |
課程 | 全日制 |
プール設置 | 無し |
上履き | 有り |
出身有名人 | 秋野暢子: 俳優 柚希礼音: 元宝塚歌劇団 |
四天王寺中学は、1300年以上の歴史を持つ四天王寺が運営する伝統ある女子校です。仏教精神に基づき、知性と品性を兼ね備えた女性を育成することを目指しています。
校風は、厳しくも温かい雰囲気で、規律正しい学校生活を送ります。一方で、生徒会活動やボランティア活動など、自主性を重んじる活動も盛んです。
力を入れている授業としては、少人数制の英語授業や、探究学習など、生徒一人ひとりの個性や能力を伸ばすための取り組みが特徴です。学校行事は、体育祭や文化祭など伝統的な行事に加え、海外研修やボランティア活動など、国際感覚を養うためのプログラムも充実しています。
四天王寺中学校の特徴について
四天王寺中学は中学入学時から各生徒の進路・希望に合わせたコース分けがされています。
英数Sコース: 最難関国公立大学文系・理系、海外大学進学を目指すためのコースです。高度な数学や理科の学習に加え、小論文やプレゼンテーションなど、大学受験に必要な能力を養います。
英数コース: 難関国公立大学文系・理系進学を目指すためのコースです。英数Sコースに比べ、やや学習ペースは緩やかですが、しっかりと基礎を固め、幅広い分野の知識を習得します。
医志コース: 将来的に医師を目指す生徒のためのコースです。医学部受験に必要な生物や化学の知識を深めるとともに、医療に関する倫理や社会性を育みます。
文化・スポーツコース: 特定の分野(文化・スポーツ)で高い能力を持つ生徒のためのコースです。専門的な指導を受けながら、その分野の能力をさらに伸ばすことができます。
四天王寺中学校の偏差値レベル
四天王寺中学校の偏差値 | |
四天王寺中学校 | 68 |
偏差値が近い学校 | |
高槻中学校 | 64 |
清風南海中学校 | 64 |
偏差値進学実績共に大阪府内の女子校です。中学入学時から進路分けがあり、特に2014年に新設された医学部志望クラスからは高い医学部進学実績を誇ります。
四天王寺中学校の入試対策
算数の傾向と対策について
四天王寺中学校の算数試験は、文章題と図形問題が特に重視されているのが特徴です。文章題では、旅人算や場合の数、推理算といった問題が多く出題され、図形問題では、立体の切断や図形の移動、比を使った図形問題が頻繁に登場します。これらの問題分野をしっかり対策することで、合格に大きく近づきます。
具体的な出題傾向を見ていきましょう。
文章題:全体の約35%を占める大問で、問題文を読み解き、適切な解法を選択する力が問われます。
図形問題:約32%の出題割合で、図形を正確に把握し、論理的に考える力が求められます。
計算問題:約20%と、他の問題に比べると出題割合は少なめですが、計算力そのものが問われる問題も出題されます。
整数問題:約9%と、整数に関する問題も出題されます。特に数列の問題は頻出です。
割合問題:約4%と、他の学校に比べて出題割合は少ないですが、基本的な割合の問題は確実に解けるようにしておきましょう。
国語の傾向と対策について
物語文、随筆文、説明文に加え、近年では論説文が2題出題されるなど、多様な文章を読み解く力が求められます。問題形式は、選択式と記述式がバランスよく出題され、短文の記述問題が数問出題されます。漢字の読み書き問題も一定数出題されます。
具体的な出題傾向を見ていきましょう。
多様な文章: 物語文から論説文まで、幅広いジャンルの文章が出題されます。
バランスの良い問題形式: 選択式と記述式の両方の問題が出題されます。
短文記述: 30〜40字程度の短文記述問題が数問出題されます。
語彙力・文法力: 漢字の読み書きや文法問題も出題されます。
理科の傾向と対策について
物理、地学、生物、化学の4分野からまんべんなく出題されるのが特徴です。特に地学分野の出題割合が高く、天気や星の動きといった分野が頻出です。
物理:運動や光に関する問題が多く、圧力や浮力なども出題されることがあります。
化学:水溶液の性質や物質の変化に関する問題が中心です。
生物:文章を読み解き、生物に関する知識を総合的に問う問題が多く出題されます。
地学:天気や星の動きに関する問題が頻出です。
難問は少ないですが、グラフや表から読み取った情報を元に、自分で考えて答えを出す問題が多く出題されます。そのため、単なる知識の暗記だけでなく、文章を読み解き、思考力を働かせる力が求められます。
社会の傾向と対策について
地理、歴史、政治の3分野から出題され、グラフや表を使った問題や時事問題など、多岐にわたる問題が特徴です。
地理:世界地理に関する問題が多く、グラフや表を読み解く力が求められます。
歴史: 古代から近現代までの幅広い範囲から出題され、歴史人物や出来事に関する知識が問われます。
政治:地理や歴史の知識と関連させながら、時事問題が出題されることがあります。
試験の難易度について
世界地理、歴史人物、時事問題など、難易度が高い問題も含まれています。特に、グラフや表を読み解く問題は、正確な理解力と分析力が求められます。
四天王寺中学校の入学後にかかる費用について
入学金 200,000円/教育振興協力金 100,000円(1口以上 但し任意)
授業料 565,200円 ※ほか諸費あり
四天王寺中学校の良い口コミと悪い口コミ
良い口コミ
生徒さんたち一人ひとりが輝いています。楽しい行事にも、勉強にも、ごく自然な形で力を発揮しています。忙しくて大変な面もありますが、文句を言うことも含めて友だちと楽しめる環境だと思います。文化祭や体育祭でも、先生の影はほとんどなく、生徒が自分たちで自由に楽しんでおり、先生方が生徒を信頼している様子がよく伝わります。
みんなかなり自由で楽しいです。クラスによって違うところがありますが、どこのクラスもすごく賑やか動物園のようになります。先生は当たり外れがあります。文化祭や体育祭、合宿はとても楽しく、文化祭を大阪城ホールで行うことにかなり驚きました。
全体的に良い口コミが非常に多い中学です。実際にオープンキャンパスや文化祭に足を運び、お子さんに合う校風かどうかを確かめてみるといいでしょう。
悪い口コミ
基本的な普通の校則が多いです。ただ、制服を着崩したりおしゃれがしたい人には向きません。髪は肩につくなら結ばないといけないし、寄り道とかもダメです。
かなり芋っぽさのある学校です。そして、青春らしい青春はできず、勉強に追われる日々でテスト前は二時間くらいしか寝ていない人がほとんどです。
一部悪い口コミもありましたが、こうした口コミは意見として参考にしつつ、信用しすぎることは避けましょう。学校との相性を確かめるには、実際に学校行事を見に行ったり、学校見学に参加したりするなど、自分の目で見て感じることが重要です。
引用:https://www.minkou.jp/junior/school/review/12174/
まとめ
1300年の歴史と伝統を持つ四天王寺中学校は、高い進学実績もさることながら、豊かな人間性を育む教育を実践しています。少人数制の授業や、歴史ある寺での学びを通して、子どもたちは自ら考え、行動する力を養います。関西の私立中学でもトップクラスに人気が高い中学になります。しっかりとした対策をすることで合格をつかみ取りましょう。