中学1年生1学期の中間テストは、入学して初めての定期テストです。3学期制の学校では5月中旬から下旬ごろ、2学期制(前期後期制)の学校では5月下旬から6月中旬ごろの間に行われることが多いようです。
入学して間もない時期でもあり、小学校にはなかった「定期テスト」に対して、緊張や不安を感じる中学1年生も少なくないでしょう。このテストで好成績を収められれば、その後の学習意欲も高まりやすいので、しっかり勉強して臨みたいものです。
そこで、この記事では、中学1年生1学期中間テストの対策方法について詳しくお伝えします。中学学習のスタートダッシュを切るために、ぜひ参考にしてください。
中間テストの勉強を始める時期
それでは、一学期中間テストの勉強を、いつごろからどのように始めればよいのか、具体的に見ていきましょう。
まずは範囲を確認しよう
テスト勉強を始める際には、まず範囲を確認しましょう。今回は、簡単に言えば「入学してから習ったことすべて」ということになりますが、教科担任の先生の試験範囲に関する話をしっかり聞きましょう。学級担任の先生が、テスト範囲表を配布してくれることも多いようです。
中間テスト対策は1ヶ月前からが理想
対策学習は1カ月前から始めるのが理想です。
多くの中学校では、4月末から5月初旬に体育祭が行われるため、その練習に気を取られて学習時間が減る生徒も少なくありません。しかし、この時期の勉強量は、中間テスト成績に大きく影響します。
行事予定表が配布されたら、すぐに中間テストと体育祭の日程を確認し、学習スケジュールを立てるのがおすすめです。体育祭前から対策学習を始めておきましょう。
普段からできるテスト勉強
1カ月前というと、まだテスト範囲表は配布されていない時期ですが、範囲表がなくてもテスト対策はできます。授業で習ったことがほとんどそのまま出題されるからです。
日々の授業でノートをきちんと取り、宿題にもしっかり取り組んで、疑問点があればすぐに先生に質問する。これが「普段からできるテスト勉強」です。
中間テストは期末テストより負担が軽い
定期テストには、中間テストと期末テストがあります。
中間テストは、国語・数学・英語・理科・社会の5教科ですが、期末テストではこれに音楽・美術・技術家庭・保健体育の4教科が加わり、合計9教科にもなります。
期末テストと比べて、中間テストは対策学習の負担がかなり軽いと言えるでしょう。
中間テストは勉強の成果が見えやすい
さらに、中学1年生1学期の中間テストは、入学して間もない時期であることから、範囲が比較的狭くなります。
そのため、勉強すれば成果が表れやすく、高得点を取ることも夢ではありません。
中間テスト勉強に必要なものを揃える
テスト対策を始める際には、次の点を必ず確認しましょう。
☑ノートはすべて取っているか
☑ワークの解答は確認できているか
☑授業で配られたプリント類はそろっているか
☑その他、問題集などの副教材はないか
ノートやプリントの整理ができていなかったり、欠席した日の分が抜けていたりすることがあります。漏れがあれば早めにそろえて、テスト勉強をスタートさせましょう。
テスト勉強のスケジュール
ここまでお伝えしてきたように、中間テストは比較的負担が軽く、取り組みやすいテストです。学校でもらう教科書準拠のワークや問題集をやっておけば、8割程度は十分取れます。
しかし、実際の得点率は全国平均で6割程度と言われています。学校ではテスト前にワークや問題集に取り組ませることが多いのですが、それで平均が6割にとどまっているということは、ワーク・問題集の「やり込み不足」だと考えられます。
したがって、テスト勉強では、ワークや問題集をしっかりやり込むことを中心にするとよいでしょう。では、いつからどのようにすればよいのか、ここからはテスト勉強の具体的なスケジュールについて解説します。
1ヶ月前の勉強
中学1年生1学期中間テストの1カ月前というと、4月中旬から下旬ごろ。中学校の学習がようやく始まったばかりの時期です。
この時期にはまず、「あと1カ月で初めての中間テストだ」と意識することが重要です。その意識があるかどうかで、普段の学習への姿勢が大きく変わるからです。毎日の授業や宿題にきちんと取り組み、疑問点を残さないよう努めましょう。
また、週末を利用して、この時期までに習った範囲の復習をしておくことも有効です。数学や英語など、最初につまづきやすい教科は特に気をつけましょう。
2週間前の勉強
2週間前になるとテスト範囲表が配られる場合も多く、多くの生徒がテストを意識し始めます。日頃から授業や課題・復習にしっかり取り組んでいれば、この時期には一歩進んで、ワークや問題集を繰り返し解く段階に入れます。1度目に解いて間違ったところをもう一度解き直し、それでもできなかったところは3度目に挑戦して、できない問題をつぶしていきましょう。
1週間前の勉強
ここまで準備してきていれば、1週間前には総復習の最終段階に入っているはずです。ほとんどの問題は解き終わっているので、もう一度全体を見直して、少しでも自信がない部分を解き直してみましょう。学校のワークや問題集の問題ならすべて解ける、という状態にすることが目標です。
3日前の勉強
テスト3日前には、5教科すべてについて「範囲の問題はすべて解ける」と言える状態になっているのが理想です。覚えたことを口に出して説明するのもよい確認になります。また、テスト直前には、特に重要なポイントを先生が授業の中で強調することもありますので、聞き逃さないようにしてしっかり復習しておきましょう。
5教科定期テストの勉強方法
では、中間テストに出題される5教科それぞれの勉強は、どのような点に注意したらよいでしょうか。1教科ずつポイントを見ていきましょう。
数学
数学というと「計算力」と思われがちですが、「どう解けばよいかを見抜く力」がなければ解けません。
問題を見て3分以内に解き方が浮かばないなら、すぐに解説を読み込みましょう。そのあともう一度自力で挑戦します。それでも解けないなら、すぐに先生や家庭教師に質問しましょう。自分一人で解けるようになるまで、このサイクルを繰り返しましょう。
英語
英語の学習でまず重要なのは単語です。テスト範囲の単語はすべて覚えましょう。
まず、しっかり読めるように声に出して練習します。読めないものは覚えられないからです。次に意味を覚え、最後にスペルを書けるようにします。自分で単語テストを作って解いてみるとよいでしょう。
あとは学校のワークや問題集をやり込んで、覚えた単語と合わせて文法事項の確認をしておきましょう。
国語
まずは教科書の範囲を音読しましょう。漢字の読み書き、言葉の意味、文章全体の内容を確認しながら、スラスラ読めることが大切です。読みながら疑問に思った点は、すぐに確認しておきましょう。
滑らかに読めるようになったら、学校のワークや問題集をやり込みます。その際は「〇〇字で説明しなさい」といった記述問題もしっかり答えられるように復習しておきましょう。
理科
暗記が多いので、短期集中でも比較的取り組みやすい教科です。ただし、重要語句をバラバラに覚えただけでは高得点にはつながりません。実験図と関連用語をまとめて覚えるなど、意味を理解しながら暗記しましょう。
教科書を復習してからワークや問題集で定着を確認し、できなかった問題があれば、正解できるようになるまで復習⇒確認を繰り返すことが大切です。
社会
5教科の中でも、暗記が得点に直結しやすいのが社会です。教科書を読んで流れを理解したら、ワークや問題集を全問正解できるようになるまで、繰り返し解きましょう。解答を赤ペンで書き、赤シートをかぶせて見えない状態で答えてみるのもおすすめです。
ただし、漢字を正しく書く必要もあるので、口で言うだけでなく、必ず書いて確認しましょう。
部活が休めなくても学習する工夫が大切
中学校では、大半の生徒が部活に参加します。テスト1週間前から部活を中止する学校が多い一方、ほとんど休みにならない場合もあるようです。ここでは、部活を休めない場合の工夫や注意点について紹介します。
部活を休めない時、少しの時間でも勉強する
部活が休めないと、「あとで時間ができてから勉強しよう」と考える生徒が出てきますが、これはおすすめできません。理解不十分な点が積み重なってしまい、時間不足で未消化のままテストを迎えてしまいがちです。短時間でも毎日必ず勉強する習慣をつけましょう。
睡眠時間は削らない
もう一つやってしまいがちなのが、睡眠時間を削ってテスト勉強をすることです。特に、部活で疲れているのに深夜まで勉強するのは、頭が十分に働かず学習効率が悪い上に、翌日の授業で眠くなってしまう心配もあります。
成長期の中学生には向かないので、睡眠時間はできるだけ削らないよう気をつけましょう。
早朝勉強するメリット
どうしても学習時間を増やしたいなら、疲れて眠い夜は睡眠を優先し、翌朝早めに起床して、すっきりした頭で勉強するほうが効率的です。
登校までの限られた時間、という意識が働くので集中力も高まりやすく、早朝から勉強した!という自信がやる気につながるメリットもあります。
非効率なテスト勉強方法
ここまで中間テストの対策方法について見てきましたが、最後に、真面目な子でもやりがちな、「やってはいけない非効率なテスト勉強方法」をお伝えします。
全教科、全範囲の復習
テスト勉強は、理解できていない点を集中的に復習することで効率よく進められます。わかっていることに時間を割いてはいけません。得意教科と苦手教科の差が激しい場合も、得意教科は短時間でさっと確認し、苦手教科に時間をかけましょう。苦手を避けて得意なことばかりをやりがちなので、注意が必要です。
ノート作り、ノートまとめ
几帳面な子に多いのが、テスト前にノートをまとめ直すことです。授業ノートを見ながらもう一度きれいに書いて勉強した気になるのですが、これはほとんど効果がありません。ノートを見ながら写しているだけで、頭には入っていないからです。考えなくてもできる、ただの作業にすぎません。
ノートをまとめるなら、授業ノートの復習やワーク演習をした後、それらを見ないで、ポイントを自力で整理するほうが有効です。
新しい参考書、新しい問題集を買う
すでにお伝えしたように、中間テストは学校で使う教科書準拠のワークや問題集をしっかりやることで、8割以上の得点が可能です。新しい参考書や問題集を買って取り組むことは、お金を払って効率を下げるようなものです。やることが増えてしまって、焦りや混乱を招く恐れがあるので気をつけましょう。
その他効果の薄い勉強方法
ノートを眺める
学力が低い子がやりがちな勉強方法です。眺めているだけなので、インプットとも言えない状態で、頭にはほぼ入りません。
蛍光ペンで線を引く
ノートや教科書がペンでカラフルになるので、一見勉強しているように見えますが、これも効果が薄い方法です。線を引いただけで安心してしまい、本気で暗記できていないことがほとんどです。
Youtubeで勉強する
YouTubeにはたくさんの学習解説動画がアップされており、有益なものもありますが、中1の定期テストの対策は学校の教材のみで十分です。YouTubeを見ることで、次々に紹介される他の動画に気を取られてしまうことのほうが心配です。
まとめ
今回は、中学1年生1学期の中間テストを迎えるにあたり、どのように準備をすればよいかを詳しくお伝えしました。
しっかり計画を立て、適切な方法で勉強することで、確実に結果を出せることがおわかりいただけたことと思います。
高校受験に向けて今後の学習へのモチベーションを高めるためにも、今回の記事を参考に、しっかり準備して初めての中間テストに臨みましょう。
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