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【現役早稲田生が解説!】早稲田大学文学部入試 日本史の傾向と対策

大学受験

早稲田大学の日本史は、教科書外の範囲から出題されることも多いため、膨大な暗記量が求められる科目です。

そこでこの記事では、「日本史の偏差値を上げて早稲田大学文学部に合格したい」という受験生のために早稲田大学文学部における入試の日本史の基本情報、各大問ごとの傾向と対策、そして筆者が偏差値40から文学部に逆転合格するために実践した勉強法を、現役早大生(法学部・2年)が伝授します。

早稲田大学文学部入試における日本史の基本情報

ここでは早稲田大学文学部入試における配点と制限時間、出題形式を解説していきます。

配点と制限時間

文学部は英語、国語、社会の3教科全体で200点満点です。中でも日本史の配点は50点満点で、全体に占める割合は4分の1と決して低いとは言えない割合です。そして時間は60分です。

出題形式

例年大問が6つあって、古い時代から順番に出題されています。小問が45問あって、選択式の問題が6割、記述式の問題が4割出題されます。

傾向と対策について

ここでは文学部の日本史の傾向と対策について解説します。

傾向

全体的に標準的な問題が多く、難問は1割程度と言われています。正文・誤文選択問題は早稲田の中でも少ないといわれています。その代わり「該当するものを二つ選べ」という問題が出題されたり、一行問題・空欄補充・年代配列問題も出題されたりします。

出題範囲は原始から近現代史まで幅広いです。特に前近代史までの出題の割合が大きいです。従来出題されていた戦後史分野の問題は2020年度以降からみられなくなりましたが、今後また復活する可能性も否定できません。

分野は文化史の比重が大きいです。他にも政治史をはじめ、外交・社会経済史など幅広く出題されます。例年大問6では必ず美術史(文化史)が出題され、美術作品の写真がよく登場します。原始・古代では最新の新学説や考古学的発見に即した出題もみられます。

対策

教科書で基本事項を抑えよう

前述の通り、難問は1割程度しか出題されず、標準的な問題が多いので、教科書の範囲から出題されることが多いです。そこで9割の標準的な問題を確実に抑えるようにして、得意で余裕のある人は難問にも対応できるようにしましょう。

文化史は資料集を活用しよう

前述の通り、文化史の比重が多く、最後の大問6では美術作品の写真を利用した問題が出題されることもあるので、確実に抑えましょう。美術作品の知識は資料集の写真を見て実物のイメージと紐づけながら暗記していきましょう。

苦手分野を作らないようにしよう

前述の通り、文学部の日本史は原始から近現代史まで幅広い範囲から出題されるうえ、分野も文化史を筆頭に政治や外交史など多様です。そこで日本史に対する幅広い知識を身につけましょう。

中の人が実際に合格するために実践した勉強法

教科書・資料集を読まない勉強法

実は筆者はほとんど教科書を使って勉強しませんでした。理由は教科書はページ数がかなり多く、登場する用語も基礎的なものが多いので、難関私大対策においては少し不十分であると感じたからです。加えて資料集もほとんど読みませんでした。添付されている資料は情報量がかなり多く、暗記することは不可能である上、教科書や学校の授業で写真が見せられていることも多くて必要性を感じなかったからです。

その代わり用語集を完璧に暗記することにしました。最初は『山川 一問一答日本史』(山川出版社)で基礎的な用語を暗記し、次に『日本史一問一答【完全版】2nd edition(東進ブックス 大学受験 一問一答シリーズ)』(東進ブックス)で★0の用語まで暗記しました。

資料問題も一問一答で対応することにしました。『日本史史料一問一答【完全版】2nd edition(東進ブックス 大学受験 一問一答シリーズ)』(東進ブックス)を使って、頻出史料は網羅しました。

では初見史料はどうしていたかと言うと、実はほとんど読まなくても対応できます。例えば空欄補充問題の場合、前後の文脈、使われている別の用語からある程度「どの時代の資料で、何がテーマなのか」掴むことで、適切な用語を推測できます。このように最低限の用語の意味をとらえるだけで史料問題は対応できてしまいます。

試験時間を確実に半分余らせる解き方

筆者は記述模試と私立大学に限りますが(いずれも国公立大学とは異なって、ほぼすべて一問一答形式か、記述選択式の問題が出題される)、どの大学の日本史でも確実に半分かそれ以上の時間を余らせることに成功しました。もちろん分からなくて空欄だらけだったからではありません。実は長文を殆ど読まなくても答えを導き出せるのです。

一問一答を解いていくうちに気付くのですが、例えば「723年、開墾奨励を目的に施行された法令を何というか」という問題が出題されたとします。答えは勿論「三世一身法」です。この用語を答えさせる問題には必ずと言っていいほど「723年」と「開墾奨励」という用語が登場します。これは設問・長文に関わらず登場します。つまり「この用語を答えさせる問題は、前後に必ずある決まった用語が登場する」という、数学の公式のようなものを導き出せたら、文字をほとんど読まなくても答えを出せるのです。つまり「『723年』+『開墾奨励』=『三世一身法』」という「公式」です。このプロセスを試験中繰り返すことによって、大幅に解答時間を縮小させることができます。

まとめ

早大文学部の日本史は配点が50点満点で、制限時間は60分です。全部で大問が6つ出題されて、選択式の問題が6割、記述式の問題が4割出題されます。全体的に標準的な難易度の問題が多いといわれています。幅広い時代から出題されて、文化史の比重が大きいです。教科書で基本事項を押さえて、文化史に関する問題は資料集を活用して対策しましょう。


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