みなさん、「国語」は文系科目の中で最も対策のしづらい科目だという人もいます。その上文学部の入試で、国語は早稲田の中で高い難易度を誇っていると言われています。ですがしっかりと対策をしていけば、確実に合格点を取れます。 この記事では「国語の偏差値を上げて早稲田大学文学部に合格したい」という皆さんのために、早稲田大学文学部の入試における国語の基本情報、各大問ごとの傾向と対策、スランプの対処法、そして受験生からよくある質問を、実際に偏差値40から一般入試で文学部に現代文で満点を取って逆転合格した現役早大生(法学部・2年)が伝授します!
早稲田大学文学部入試における国語の基本情報
先述の通り、早稲田大学文学部の国語は早稲田の中でも高い難易度を誇るとされています。そこでまず対策を始める前に、出題形式を知ることは必須です。
配点と制限時間
文学部は英語、国語、社会の3教科全体で200点満点です。中でも国語の配点は75点満点で、英語に並んで一番高い配点を誇っており、全体の38%を占めています。そして時間は90分と、問題数に対してかなり少なめな時間です。筆者は本番時に殆ど時間が余りませんでした。
出題形式
例年全体で4題出題されています。現代文が2題、古文・漢文が1題ずつ出題されています。
Ⅰ 現代文
Ⅱ 現代文
Ⅲ 古文
Ⅳ 漢文
現代文の傾向と対策について
個人的に、現代文は国語の中で一番対策が難しいセクションだと思っています。
近年の傾向ですが、2題両方とも評論文です。解答形式はマーク式と記述式の併用です。記述式の問題では、漢字を楷書で書かせる問題と、適切な解答を文章中から抜き出して記述させる問題が主に出題されています。
文章の内容が抽象的なので、高度な論理的思考・読解力が求められます。対策に関しては、難易度の高い問題集を使うか過去問演習を重ねることによって、この抽象的な文章に慣れることです。
古文の傾向と対策について
古文は国語のなかでは比較的対策しやすいセクションです。確実に対策して、高得点を狙いましょう。
傾向
中古・中世の日記や物語から出題されることが多いです。
対策
ここでは古文の対策について解説します。
中古・中世の知識を身につけよう
前述の通り、文学部の古文は中古・中世の日記や物語から良く出題されます。そこでそれらの時代の知識を身につけておくと、より理解が深まって解答の精度が高くなります。
文法を確実に身につけよう
古文を読むにあたって、文法は必須の知識です。その上直接的に文法知識を問うている問題が例年出題されているので、抜かりなく対策をする必要があります。文法書を暗記し、それに添付されている文法問題を解いていくことによって、知識を盤石なものにしましょう。参考書ですが、筆者は学校で配られた文法書である『<三訂版>完全傍訳 やさしくくわしい古典文法』(尚文出版)を使いました。大学受験で暗記する古典文法は決まっているので、参考書は学校で配られたものか、単語帳の最後に付録としてついている物で十分だと思っています。
単語を確実にしよう
文法のみでは当然文章の内容を理解することは出来ません。特に文学部の古文では他の大学ではあまり見ない難しい単語が注釈なしで登場することがあるので、単語帳は網羅的に暗記する必要があります。古典の暗記に抵抗がある人も少なくないので、暗記しやすい単語帳から始めることがおすすめです。筆者は『古文単語ゴロゴ プレミアム+(古文ゴロゴ)』(スタディカンパニー)を使って単語の暗記に対して抵抗をなくしたうえで、『古文単語330三訂版』(いいずな書店)を派生語まで暗記することによって、確実に単語力を身につけました。
問題演習を重ねよう
ここまで単語や文法を勉強してしていざ本文を読もうとしても、古文は一般的な受験生はほとんど読まないはずの文章なので、最初から理解できる受験生も少ないそうです。したがって慣れが必要になります。筆者は問題演習や過去問演習を重ねることによって、古文読解に慣れました。
漢文の傾向と対策について
文学部の漢文は早稲田の中でも難しいと言われています。しかし確実に対策をして、少しでもミスを減らすようにしましょう。傾向を解説します。出題範囲は定まっていませんが、例年難しい内容の文章が出題されます。
次に対策を紹介します。難しい内容の文章を読むためには、基礎を欠いてはいけません。そこで句法・句形・用字法を確実に身につけるようにしましょう。
スランプに陥った時は
数カ月、数年単位になる長い受験期間ですので、スランプに陥ることもあります。特に自分のように元々まともに勉強したことのない生徒が実力を底上げするタイプの受験だと、ほとんどの場合スランプに陥ることになります。しかし焦らないでください。必ず対処法があって、本番までに解決できれば何の問題もありません。
基本に立ち戻ろう
まず原点に立ち戻りましょう。自分は国語でスランプに陥ったとき、自分が持っている中で一番簡単な問題集を解きました。「現代文レベル別問題集③」と「古文レベル別問題集①」をもう一回解きなおして、また過去問も志望校のレベル順に挑戦していくと、自然とスランプから解放されます。要するに自分が辿ったルートをもう一回辿り直せばよいのです。
私は現代文で3回ほど、古文で4,5回ほどスランプに陥りましたが、焦らずにこの方法を繰り返したらどの回でも自然と抜け出せました。
よくある質問
- Q早稲田の国語に慣れるために、オススメの学部はありますか?
- A
『教育学部>文・商・人間科学部>法学部』の順(現古漢融合問題の出題される学部を除く)に解くことをお勧めします。教育学部は早稲田の中でも一番問題難易度が低いといわれているので、まずはここから挑戦すべきです。それに慣れてきたらより問題難易度の高い学部を解いて、最後に法学部を解くというルートをたどりましょう。
- Q古文常識はどの程度習得しましたか?
- A
実はほとんど知らないまま本番に臨むことになりました。ただ社会で日本史選択だったので、背景知識はある程度習得できていました。ですので日本史選択であれば最悪の場合全く習得できていなくても、恐らく何とかなる可能性がありますが、オススメしません。
- Q和歌の解釈の仕方はかなり複雑ですが、身につけた方がいいですか?
- A
身につけるに越したことはありません。和歌は解釈の仕方がかなり複雑ですが、問題文の意味を深く理解するうえで重要なポジションを占めています。そのうえ現代語訳が直接出題される可能性も否定できないので、古文が得意・対策する時間があれば身につけた方が無難でしょう。筆者は前述の通り解釈を知らないまま本番に臨んだので、和歌の解釈は表面上言葉から読み取れる意味と、文脈からある程度読み取れる意味を駆使して少しだけ解釈することで乗り切りました。
- Q古文解釈の参考書を購入するのはアリですか?
- A
古文の解釈の仕方は英語みたいなもので、そういう明確な解釈法に頼らない人もいれば、身につけてから論理的に文章を把握する人までいます。もし後者のタイプの受験生さんであれば、古文解釈の参考書を購入するのはアリだと思います。
まとめ
早大文学部の国語は早稲田の中でも難易度は高めと言われています。中でも漢文が難しいことで有名です。配点は75点満点で、制限時間は90分です。例年大問が4つあって、現代文が2題、古文と漢文が大問1つずつ出題されます。現代文は問題演習をして慣れましょう。古文は単語、文法の知識を確実にして、問題演習を重ねて読解力を身につけましょう。他にも文学部だと中古・中世の日記や物語から出題されることが多いので、それらの時代の古文常識を身につけましょう。
国語は文系科目の中で一番対策することが難しい科目です。だからこそ過去問対策による「慣れ」が一番結果を左右する科目でもあります。読者のみなさんはどうかこれを参考に国語の成績を伸ばしてはいかがでしょうか。
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