受験勉強のモチベーションを上げるために、志望校に合格したらどのような学生生活になるのか想像することは大切です。
この記事では読者のみなさんが晴れて早稲田大学法学部に入学した時、どのような日常生活を送ることになるのかイメージできるように、筆者が実際に1年生のときに送った生活を春学期から夏休みにかけて時系列で解説します。
2月:合格発表
筆者が受験した2023年度は16日が試験日で、24日が合格発表でした。合格発表当日はとても喜びました。当時の高校の担任の先生に学校のポータルサイトを使って、「早稲田大学法学部に合格しました」と伝えたところ、本当かどうか確かめるために実家に電話がかかってきたことは、今でも覚えています(笑)。
合格発表日から2日ほど後に大学から入学手続き書類※が送付されるので、入学手続きをすぐに始めました。合格発表時はまだ早稲田に進学する実感は湧きませんでしたが、入学手続きを進めるにつれ、徐々に実感が湧いてきました。
※当時は大学独自のポータルサイトから出願をして、合格発表まで利用し、合格した場合は登録した住所に入学手続き書類が送付される仕組みでした。現在は「UCARO」という外部サイトで出願から入学手続きまで完了する仕組みになっています。
3月:サークル選び・引っ越し準備
3月はとても忙しくなります。サークルの新歓情報が3月初頭くらいから公開されるので、X(旧Twitter)やInstagramを駆使して情報を集めました。当時自分は地方にある実家にいたので、新歓は気になったサークルのオンライン新歓に参加するくらいでした。
地方から上京する学生さんは引っ越し準備にも忙しくなります。まず住む家や寮等を探さないといけませんし、家具家電も買わないといけません。
入学準備も忙しいです。特に法学部は入学手続きを開始した後、「導入演習」という少人数のゼミ形式の授業を選ばないといけないのですが、これがなかなか大変でした。32個の授業の中から8つの希望を指定しないといけない上、一つ一つの授業が個性的で面白そうな講義なので、8つに絞るのはかなり時間がかかります。他にも第二外国語まで選択しないといけないません。入学手続きと同時に履修登録のようなもの※まで経験することになるので、かなり忙しくなります。
※本当の履修登録は3月末に行います。(2024年6月現在)
4月:入学式・授業開始
早稲田は例年4月1日から2日にかけて、2〜3学部程に分けて入学式を行います。法学部は4月1日の午前に大学の入学式を行い、午後から学部入学式と呼ばれる、法学部独自の入学式を行います。余談ですが、よくインターネットで「大学の友達が欲しいなら隣の席の人に話しかけて作れ」と言われています。しかし入学式で仲の良い友達を作ったという話はほとんど聞きませんし、できたとしてもしばらくたてば会う機会がなかったり、別の友達と関わるようになったりして疎遠になることも多いので、仮に入学式で誰にも話しかけられなくても、ほとんど気にする必要はありません。法学部の学生は大体サークルか外国語の授業で友達を作ります。自分も仲のいい友達は殆どサークルと外国語の授業で繋がった人です。
例年4月の第2週目くらいにいよいよ授業が開始されます。法律必修科目は大講義室で数百人と一緒に受けるという、高校生はあまりなじみのないスタイルなので、最初は慣れませんでした。導入演習や外国語の授業は高校のクラスのように少人数(20人程度)ですが、全員初対面なので、最初はかなり緊張しました。
新歓にも積極的に参加しました。引っ越してから東京の対面新歓にも参加できるようになったので、気になっているサークルの新歓にはとにかく参加しました。そこでたくさんの友達を作ることができたので、行動力の大切さを実感しました(笑)。
5~6月:すべてが楽しい時期
入学して1~2か月ほど経つと、徐々に大学にも慣れて来たり、友人ともさらに打ち解けたり、サークルにもかなり馴染んできたりするので、最初は緊張していた大学生活も、この時期は楽しい生活に変わることになります。
7月:初めての試験
法学部の定期試験は他の大学と比べて厳しいことで有名です。特に法律必修科目はテスト一発勝負で単位が来るかどうか決まるので、最低2週間前から勉強する必要があるといわれています。1年生は憲法、民法は確定していて、先生によっては刑法もあるので、いきなり3科目も法律を勉強しないといけません。特に1年生なのでまだ単位を取ることに対する要領を掴めていないので、どう勉強すればいいか分からないし、どのくらい頑張れば単位を取れるのかもわかりません。自分は法律サークル※の勉強会や、先輩に聞いて情報を得ながら勉強しました。
※法律サークルとは、先輩が法律に関して講義をしてくれるサークルのことです。先生が授業で扱った講義の復習をしたり、さらに試験勉強の仕方や、法律科目独特の回答の書き方である「法的三段論法」について学ぶことができたりするので、1年生にとっては強い味方です。
8~9月:ついに夏休み
大学の夏休みは非常に長いです。特に早稲田大学は夏休みが長いことで有名です。なんと7月末から10月上旬まで休みがあります。加えて高校のように課題を課せられることも殆どないので、とにかく遊ぶことができます。筆者は旅行をしたり、帰省したり、自動車学校に通ったりして過ごしました。
10月:初めての新学期・運転免許取得
大学の新学期は高校とは異なって、受ける授業が一気に変わるので、とても新鮮な気分になります。それと同時に1年生が半分終わったことになるので、時間の移り変わりに早さを感じることになります(笑)。
この時期自分は運転免許を取ることで忙しかった記憶があります。
ちなみに運転免許のおすすめ時期ですが、夏休みは混雑して中々予約が取れず、かといって長期休暇以外で教習所に通おうとすると、授業や別の予定とかぶっていることが多いので、日程調整が難しくなります。そこで一番おすすめなのが9月中旬~10月にかけてとることです。9月中旬ごろになると夏休みが明ける高校や大学が多いので、かなり予約に空きが出てくるようになります。その隙に一気に予約を入れて、2週間程度で自動車学校を卒業してからすぐに最終試験を受けます。そうすると、なるべく長期休暇の間に自動車学校に通いつつ、授業日と被るのを最小限に抑えることができます。このやり方はかなり穴場だと個人的には思っています。
11月:初めての学祭
早稲田大学では、毎年11月に「早稲田祭」という学祭が開催されます。自分のサークルもそれに出展することになったので、その準備に明け暮れました。
仲間と作った企画を成功させることはとても有意義で、自分を成長させることができる貴重な機会だと思いました。
12月:冬休み
早稲田大学は12月下旬〜1月上旬にかけて冬休みが設けられています。ほとんどの学生は家族と年末年始を過ごしたり、帰省をしたりして過ごしています。
自分もその間帰省をしていましたが、試験期間が近かったので新幹線の中でひたすら勉強をしたことは今でもいい思い出になっています(笑)。
1月:2回目の試験
1月の下旬になるといよいよ試験が始まります。学生の多くは1年生の夏休みよりモチベーションが低くなっているので、勉強不足になってきます。その上内容は難しくなっており、範囲も広くなっているので、より自信が無くなり不安な試験期間となってしまいます。
ただこの試験を乗り切るといよいよ2年生へ進級することになるので、楽しみでもありました。
2~3月:春休み
試験期間を乗り切ると、2か月以上の春休みに入ります。学生のほとんどは1年生のうちに仲良くなった友達と旅行をしたり、サークルの合宿に行ったり、帰省をしたりします。
他に法学部独特のイベントとして「履修登録」があります。1年生の必修科目は自動登録なので、自分で選べる科目はかなり少ないです。2年生になると、必修科目もすべて自分で選択することになるので、どの講義を取るのかかなり悩むことになります。法学部は同じ科目でも、先生によって単位の取得難易度が全然違うので、先生選びは卒業する上で重要なカギを握っています。しかし別の講義同士でかぶっている必修科目も多いので、「どの授業をあきらめてどの授業を優先させるか」と友達同士で相談しながら選ぶことになります。その上人気の授業は募集人数より応募人数が多いことがあるので、その際は抽選になるのですが、「もし落選したら二次登録で何を選ぼうか」とまた更に悩むことになります。このように、法学部には「履修登録」という一大イベントが潜んでいるのです。
まとめ
法学部は確かに試験勉強が大変ですが、逆に課題がほとんどないため試験期間以外は他の学部に比べてかなり自由です。したがって勉強とサークル、アルバイト、インターンとの両立は出来ます。
試験勉強も大変ですが、きちんと勉強すれば解ける内容になっているので、「鬼のように」難しいというわけではありません。受験勉強のように真面目に勉強したものの内容はしばらくたっても忘れないことが多いので、自分も1年生の時に習った民法、憲法、刑法の知識は1年経った今でも残っています。つまり法学部に入ると、文字通り法律の知識をつけることができるのです。なので「試験勉強が大変らしいから」という理由だけで法学部をあきらめることはあまりおすすめしません。
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