早稲田大学先進・基幹・創造理工学部(以下「理工学部」)の数学は、年度によっては最難関国公立レベルに匹敵するほどの難易度と言われており、抽象度が高く計算量の多い問題が出題されることが特徴です。そのため念入りな対策が必要となります。
そこでこの記事では、「数学の偏差値を上げて早稲田大学理工学部に合格したい」という受験生のために、早稲田大学理工学部入試における数学の基本情報、各大問ごとの傾向と対策を、現役早大生(法学部・2年)が伝授します!
早稲田大学理工学部入試における数学の基本情報
理工学部の数学の対策をする前にまずは数学の配点、試験時間、出題形式を把握するようにしましょう。全教科の中の数学の比重や、どのくらいの時間で解答すれば良いのか、どのような問題が出題されるのか知ることは、本番のイメージトレーニングにつながるため、非常に重要です。
理工学部はどの学部・学科・学系(創造理工建築学科を除く)も「外国語(英語)」、「理科(物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物から二つ選択)」、「数学(数ⅠA・数ⅡB・数Ⅲ(数B「確率分布と統計的な推測」は除く)」の3教科4科目で360点満点です。そのうち「数学」の配点は120点満点です。これは全体の3分の1を占めていることから、高い割合を占めていると言えるでしょう。
試験時間は120分です。しかし計算量が非常に多いため、試験問題のボリュームに比べてあまり長くないと言われています。
出題形式について、例年全部で5つの大問から構成されています。前述の通り、全て記述式で出題されます。それぞれ独立した1つの大問につき小問が2〜3問程度出題されることがあります。
傾向と対策について
この章では傾向と対策について解説します。実際に解答することになる入試問題の出題傾向を知り、どのような対策をするのか予め決めておくと、より効率的に対策できるようになります。
傾向
2022年度から難化傾向にあると言われているので、近年ではより入念な対策が必要となっています。
専ら記述式の問題で構成されていて、途中計算も全て書かせるところが特徴です。
各大問が誘導形式で、小問を解くにつれて難易度が上がっていく構成になっています。参考書の解法を丸暗記するだけでは解けない問題が多く、その場で解法を考える思考力や、正しい解答を導くための計算力が求められていると言われています。
例年数Ⅲの微積・積分法が中心に出題されます。媒介変数表示された関数のグラフの概形の作図や平面図形の面積計算、回転体の堆積計算が頻出です。さらに確率、数列、極限、図形に関する問題もよく出題されます。他にも証明・図示問題は毎年出題されます。
対策
次に数学の対策を解説します。問題集を中心的に使用して、計算力や思考力を養えるような対策を徹底しましょう。
まずは基礎固めを徹底しよう
理工学部の最難関国公立レベルの問題を解答する前に、まずは基礎を固める必要があります。教科書傍用問題集を使用して基礎レベルの問題を解答できるようにしましょう。
計算ミスをしないように対策しよう
前述の通り、理工学部の数学は思考力のほかに高い計算力が求められています。そのため基礎固めの一環として、計算トレーニングを行うことがおすすめです。計算練習用の問題集を使用しましょう。
入試標準問題をマスターしよう
基礎固めが終わったら、次は入試標準レベルの問題を解答できるようにしましょう。使用する参考書は『チャート式 基礎からの数学』(数研出版。いわゆる「青チャート」)や『フォーカスゴールド』(啓林館)のほか『標準問題精講』シリーズ(旺文社)がおすすめです。
難関国公立大学レベルの問題に挑戦しよう
入試標準レベルまで完璧にしたら、次は難関国公立レベルの問題に挑戦して、早稲田の理工学部の過去問に対応できるようになりましょう。おすすめの参考書は、『やさしい理系数学』(河合出版)です。「やさしい」と名がついていますが、全然易しくないことで有名な参考書です。
「検算」ができるようになろう
検算ができるようになるためには、解答できた解法とは別の解法を身につける必要があります。例えば二次方程式の問題で、普通に解答する解法(中学3年生で習う解法)と解の公式を使う解法の両方を身につけて、それぞれ同じ問題を解答した際に答えが一致するかどうか調べる(検算する)ことができるようにしましょう。
一つの問題につき複数の解法を身につけることは、思考力や応用力を身につけることにもつながるので、かなり効果的な勉強法だと言われています。
まとめ
今回は早稲田大学理工学部の数学について解説しました。
早稲田大学理工学部の数学は、高い思考力や計算力を要求する問題が多く出題されて、難易度が非常に高いことが特徴です。まずは基礎固めから初めて、徐々に問題集の難易度を上げていくというように、段階を踏みながら対策しましょう。
最後に、「第一志望に合格することは簡単なことではない」とよく言われています。筆者も法学部を第一志望に受験勉強をしていた時は、中々上がらない偏差値や過去問の正答率によく頭を悩ませていました。しかし最後まで地道に過去問演習を積み重ねた結果、本番では今までで一番高い正答率で合格することができました。どうか「地道に頑張る」ことを意識しながら、第一志望への合格をつかみ取ってください。筆者は早稲田で待っています。
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