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コラム

成績を上げる方法とは?効率の良い予習・復習で、授業の効果を最大化

成績を上げる方法とは?効率の良い予習・復習で、授業の効果を最大化 親の悩みごと

中学生やその保護者のみなさん、学校の成績がよくないことに悩んでいませんか?
「授業はまじめに聞いているのに…」「一応勉強しているんだけど…」、それでも成績が悪いという場合、そこには、気づいていない理由があります。

この記事では、「テストの成績をなんとかしたい!」と考えている中学生とその保護者に、成績を上げる方法を具体的にお伝えします。ひとつひとつのポイントについて、日ごろを振り返ってみることで、何が足りていなかったかがわかることでしょう。ぜひ参考にしてください。

成績を上げるには勉強時間の底上げが必要

学校の成績が上がらずに悩んでいる生徒は、ほとんどの場合、勉強時間が絶対的に不足しています。

まったくやっていないわけではないので本人としては「勉強しているつもり」ですが、しっかり頭に入るまで時間をかけて徹底できていないのです。「勉強したんだけど、テストになるとできない」という場合は、このパターンに陥っていることがほとんどです。
「勉強時間が足りていなかったんだ」ということに気づき、勉強時間の底上げを図りましょう。

定期テスト前のワークを解く回数

勉強時間が足りていない例として、定期テスト前に行うワーク演習を考えてみましょう。

定期テストでは、ワークの内容をしっかり理解していることが得点アップのポイントです。しかし、成績が上がらない生徒は、このワークのやり込みが足りていません。ひととおり答えを書いてページを埋めたことで「勉強した」と思っています。もちろん、それではテストで答えられません。

テスト前のワークのやり込みは、「最低でも3回」は必要です。3回繰り返せば、1回目2回目に解けなかったところも記憶に残り、解けるようになります。ワークの内容をきちんと押さえていれば、定期テストで8割以上の得点も十分可能です。

テストまでに、各教科のワークを3回以上やり込める時間の確保が必要だということを理解して、計画的に取り組みましょう。

ノートまとめで勉強した気にならない

「まじめに勉強しているのに、成績がよくない」という場合、よくあるのは、テスト前に無駄な「ノートまとめ」をしていることです。

授業のノートを見ながら、それを別のノートにきれいに書き写すのですが、それではただの「作業」にすぎず、頭にはほぼ残りません。カラフルなペンなどを使い、きれいな字で整理するので、ノートだけを見ると素晴らしく見えますが、学力アップに直結しないばかりか、「こんなに勉強した」という錯覚に陥るので注意が必要です。

ノートをまとめ直すよりは、ワーク演習を繰り返したほうが効果的です。もしノートをまとめ直すなら、授業ノートをよく復習した上で、それを見ずに自力でまとめを書いてみましょう。これなら、知識のインプットとアウトプットになり、定着効果が期待できます。

親はアドバイスの方法にも気をつける

ここまで読んで、「うちの子も無駄なノートまとめをやっているから、やめさせよう!」と思った保護者のみなさん、お子さんに伝えるときには頭ごなしにならないよう注意しましょう。
お子さんとしては、成績を上げたいと自分なりに考えてノートまとめに取り組んでいるわけですから、その意欲を削いでしまっては逆効果です。

「がんばっているね」と認めた上で、たとえばその内容を一問一答形式で確認してみて、「こんなにきれいに書いているのに、意外と頭に入っていない」ということをお子さんに気づかせることが必要です。そこから、どんな勉強方法が効率的か、意味のある勉強方法とはどういうものかを、「一緒に考えよう」という姿勢でお子さんを導きましょう。

学習の環境を整える

学習時間を確保し、「さあ、勉強しよう!ワークをやり込むぞ!」と意気込んでも、学習の環境が整っていないと意欲を長続きさせることができません。学習に集中できる環境を、意識して整えることは大変重要です。

誘惑のない環境を作る

中学生は、まだまだ誘惑に負けやすい年齢です。最近は、スマホを持っている中学生も多く、ゲームや動画視聴など、楽しい誘惑が身近にたくさんあります。「勉強しないといけない」とわかっていても、楽しいことについ気を取られてしまうのは自然なこと。保護者が「我慢しなさい」「意志が弱い」と注意するだけでは、なかなかうまくいきません。

それらの誘惑を断つには、誘惑を遠ざける環境を意識的につくることが欠かせません。「ゲームは1日〇分まで」「勉強時間にはスマホをリビングルームにおいておく」など、親子で話し合って、家庭のルールを決めましょう。
保護者が押しつけるのではなく、子どもが自分で決めたルールに保護者が協力する、というのが望ましい形です。

理想は親が見守ること

さらに理想を言えば、保護者の目が届くところで勉強するのがおすすめです。『東大脳の育て方』(主婦の友社発行)によると、東大生の83%がリビングで勉強していたとのこと。家族の目があることで個室よりも集中しやすく、わからないところがあればすぐに質問や相談もしやすいというメリットもあります。保護者も、わが子ががんばっている姿を見ることで、テストの結果だけでなく、日ごろの努力に目を向けて声をかけることができるでしょう。

勉強する習慣を作る

勉強する習慣を作る

勉強時間の確保と環境づくりが大切、とお伝えしましたが、「そもそも、家でまったく勉強していない」というケースも多いようです。小学校時代に勉強の習慣づけができていないため、自然とできるようにはなりません。成績を上げたいのであれば、今、意識を変える必要があります。

とにかく机に向かう

このような場合、まずは「毎日家で勉強する」という習慣をつけることが大切です。その際、いきなり長時間やろうとするのは逆効果。多くの場合は長続きしません。

はじめは1日15分からでもよいので、決まった時間に机に向かって教材を開き、勉強する、という習慣をつけましょう。昨日もできた、今日もできた、という実績が積み重なって自信となり、学習意欲も少しずつ高まってきます。

15分が定着したら、30分、45分、1時間…と、少しずつ増やしていきましょう。「いつのまにか勉強時間が延びていた」という感覚になることも多いようです。

そもそも机に向かえない場合

「そもそも机に向かえない…」そんな場合でもご家族の協力で家庭学習がスタートできる方法もあります。

それは夕食前の10分間程度を利用して一問一答を繰り返す方法です。

英単語、漢字、理科や社会の用語などの問題を子どもに口頭でぶつけ、子どもが紙に答えを書いていきます。20問程度を行い、すぐに答え合わせ。間違えた所があればそれが正解になるまで繰り返します。

「全問正解になってから夕食のスタート」などとルールを決めれば、集中力も増すかもしれません。間違えた問題は翌日以降にもぶつけてみましょう。

一日あたり10分だとしても、毎日行えば数ヶ月後には大きな力になっているはずです。

勉強というより「ご飯を食べる」「歯を磨く」などと同じような「生活習慣」にできると、長く続けることができます。

学校の授業の効果を最大化する

学校の授業の効果を最大化する

ここまで、主に家庭学習についてお伝えしてきましたが、もうひとつ大切なのは、学校の授業の効果を最大化することです。

中学生が1日に学校で過ごす時間は、部活動を除いて7時間30分前後。家庭学習の何倍もの時間を学校で過ごし、その大半が授業です。ということは、その授業の効果を最大化できれば、成績アップが大いに期待できる、ということです。

また、中学校の授業は、将来社会人として生きていくために必要な知恵や物事の考え方を知る、大切な機会でもあります。その意味でも、まずは学校の授業を大切にすることが肝心です。

最大化するべき理由

授業の効果を最大化すべき理由は、まず、授業態度が高校入試の際の内申点に直結することです。3年間の積み重ねなので、1年生の時から意識して取り組む必要があります。

また、定期テスト対策として、先生が重要だと考えているポイントをつかむことができる唯一の機会が授業です。ノートだけなら後から友達に写させてもらうこともできますが、先生が強調したところ、何度も繰り返したところなどは、授業をしっかり受けてこそ印象に残るものです。

宿題や予習の指示も、授業の中でされることが多いでしょう。授業を大切にすることで、宿題や予習を忘れることも減り、結果的に、定期テストの成績や入試の内申点アップにつながります。

予習が必要な理由

学校の授業を最大化するためには、予習が有効です。

「まだ習っていないところを、どう予習したらいいかわからない」という声をよく聞きますが、基本的には、次の授業で習う予定のページを読んで、よくわからないところに印をつけておけばOKです。これだけでもやっておくと、わからなかった部分を意識して能動的に授業に臨むことができるので集中度や理解力が違ってきます。

さらに余裕があれば、読むだけでなく練習問題を解いてみるのもおすすめです。予習で解ければ自信になりますし、解けなくても、授業中に「そうか!」と理解が深まるため、定期テストでも高得点が期待できるでしょう。

復習が必要な理由

授業を大切にするなら、やはり復習も欠かせません。「授業でわかったから大丈夫!」と考えがちですが、授業の時にわかったからといって、定着しているわけではないのです。

ドイツの心理学者、エビングハウスが発表した「エビングハウスの忘却曲線」をご存じでしょうか。それによると、人は何かを学んだ時、20分後には42%忘れ、1日後には67%忘れ、31日後には79%忘れる、とされています。つまり、授業で理解したつもりでも、復習をしなければ1か月後には8割方忘れている、ということです。

定期的に復習することで、忘却を食い止め、記憶を定着させることができます。別の研究では、復習を繰り返すたびに、思い出すための時間は短くてすむようになる、という結果も出ています。

テスト前にだけ復習するのではなく、習った日に、週末にと、短時間でも繰り返し復習することが、記憶定着のカギなのです。

繰り返し問題演習を行い、解ける問題を増やす

「勉強時間の底上げ」の項目でもお伝えしましたが、成績アップには問題演習の繰り返しが欠かせません。今まで、「教科書とノートを読んで、ワークを1回書いて終わり」というようなテスト勉強をしていたのであれば、これからは問題演習の時間を増やしましょう。

徹底的にワークを繰り返す

問題演習といっても、書店で新しい問題集を買う必要はありません。学校で使う各教科のワークをやり込み、「ワークの問題なら全部答えられる」という状態にするのが一番効率的です。苦手科目でも、3回やり込めばこの状態に持っていくことは十分可能です。1回目に解く前にコピーしておくなどして、繰り返し解けるように工夫しましょう。ワークの内容を網羅すれば、定期テストでも80点以上を取ることができます。1度取れると自信がつき、要領もつかめてくるはずです。まずは1教科からでも、徹底的にワーク演習を繰り返しましょう。

教科書準拠テキストで幅を広げる

ワークだけでも定期テストで80点以上取れますが、さらに上位をねらうなら、教科書準拠テキスト(問題集)にも挑戦しましょう。ワークと比べてやや難易度の高い問題になりますが、ワーク同様繰り返し解くことで対応できるようになります。難しくて理解に時間がかかりそうな場合には、早めに学校の先生に質問して効率よく学習を進めましょう。または、塾や家庭教師を利用して質問するのも効果的かもしれませんね。

まとめ

中学生が成績を上げる方法を具体的にご紹介しました。今までの勉強の仕方を振り返って、何が足りなかったか、気づきがあったでしょうか。

「そもそも、勉強時間が足りていなかった」
「ワークを1回しかやっていなかった」
「ノートをまとめ直して、勉強した気になっていた」
「すぐスマホに気が向いてしまっていた」
「予習復習の大切さを知らなかった」

…などなど、これまでの成績不振の原因に気づけたら、成績アップはもうすぐそこです。
この記事を参考に、不十分だった点を改めて、成績を大きく飛躍させましょう。

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